最近のメイン活動報告(令和4年11月)
毎年、香川県・徳島県・岡山県の難聴者による交流会を実施しています。令和4年度は当協会の15周年記念として長島愛生園の見学を実施しました。コロナの関係で2年遅れになりましたが感染予防の対策を徹底してのぞみ、多くの参加者で賑わい、久し振りの再会を喜びました。
では参加者の感想と声を紹介します。
11月13日(日)、3県交流会で「長島愛生園」に行きました。1号車のバスには県内参加者が乗車して倉敷駅を、2号車のバスには香川県と徳島県の参加者と谷口会長が乗車して茶屋町駅を、それぞれ出発しました。
岡山マラソンの渋滞を避けたルートに変更し、予定通り昼食の場となる「おさふねサービスエリア」に到着しました。瀬戸内市等からの参加者も合流して40名となり、1時間ほど昼食・歓談をしたあと、「長島愛生園」に到着しました。その頃にはそれまで降っていた雨もやみ、ホッとしました。
「長島愛生園」では、学芸員の方によるハンセン病についての説明とビデオ視聴、そして見学がありました。国の政策により強制的に収容され、社会から除外された人々。入所者とその家族への偏見と差別、更に数々の人権侵害と、耳を塞ぎたくなるようなお話でした。施設内を見学すると、「こんなことが、なぜ?」と思うことばかりでした。
現在は「故郷への想い」と書かれた碑が建てられている収容桟橋での別れと差別、逃走防止のための園内通貨との交換、クレゾールによる消毒風呂等々。そして亡くなっても故郷に帰れない3700人の遺骨が収められている納骨堂。入園の時に半数は偽名を使い、そのまま収められているといいます。
学芸員の方が最後に「言いたいことは、感染症による差別をなくすこと」と言われたのが忘れられません。
今回の見学では、わかりやすく話していただいた学芸員の方、ずっと書いていただいた6名の要約筆記の方々、そしてビデオに字幕を付けてくださったパソコン要約筆記の方々のおかげで、見学の内容がよく分かりました。皆様、ありがとうございました。
●学芸員の方が、ゆっくり大きく口を開けて説明され、分かりやすくて良かったです。
●初めての愛生園訪問でしたが、言葉に言い尽くせない何かを感じました。涙、涙でした。
●同じ岡山県に住んでいて、記事では知っていましたが、いざ収容されていた施設を見て、想像もできない生活を一生過 ごしたことを思うと言葉にならない。どんな気持ちで日々を過ごしてきたのかと思うといたたまれない気持ちです。今 も本人と家族が会えない、という現実と偏見。過去のことではなく、今も続いているというのを、どう理解してよいの か。無意識差別、という自責の念から自分を変えなければと思わされました。